昔のかご編み映像を見ていろいろ思う。
昔のモノクロのかご編み映像がありました。
1930年代のドイツの記録映像です。
日本でいうと昭和の10年代くらいですね。
この地方の美しい風景を結構長めに描写した後、女性が植物の蔓を刈って葉や芽を落し、皮を剥いて水にひたすところから撮っています。
なんとなく下準備は女性、編みは男性のお仕事なのでしょうか。
底面の芯にはかなりしっかりした木材を使い、立ち上がりは新たに芯を差し込んで足して型を使わずに編んでいます。
短い持ち手が2か所についたバケツ型のかごは今でもランドリーバスケットなどでよく見かける素朴なデザイン。
ガッチリ、しっかりと編まれていて、酷使に耐えられそうな作りです。
最後編みあがったかごを荷車に積んで運ぶカットも映っています。
町へ売りに行くのでしょうか。
なんとも言えないのどかさを感じます。
専門の編み手なのか農家の副業なのか、かご編みをするこの人物たちの暮らしぶりなどもこの仕事場の映像だけではわからないわけですが。
女の人のひっつめ頭にふわっとした縞のロングスカートの質素な労働着や、石で作られたような建物の内壁の感じなど、なんだかもっと昔の暮らしのような気がします。
かなり田舎の方なのだとは思いますが、モノクロの無音の映像がそう思わせるのか・・
中世とかからこの時点までは、ずーっとゆっくり時が流れていたように思えるし、
今という時代は時の流れの速さが変わってしまったのではないかと思えます。
ここに映った人たちが、まさか自分のかご編み姿が誰でも見られる仕組みの映像になっていて、何十年も後の地球の裏側の人間が探し当ててみているなどとは、もちろん思いもよらないことでありましょう。
暮らしがどんどん便利にどんどん快適に変わって行くという変化に加えて、PCネットワークの発達というものが決定的に世界を変えていきつつあります。
そんな中、かご編みというものは人が手でやるしかない数少ない作業の一つです。(多分。)
こんな風に昔の映像を見ることができるのは現代ならではですが、やっている作業は私も映像の中の人もほとんど同じです。
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basket weaving
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