これはバスケットなの?ALESSIのBlow upバスケット。
アレッシィ(ALESSI)はイタリアを代表するハウスウェアメーカーです。食器や調理器具、壁掛け時計なんかがお馴染みです。
「ポストモダン」というとこんな感じかなとまず思いつくようなデザインだと思うんですけどどうでしょうか。
今回、久しぶりにひやかしてみたら、見たことがあるような、いかにもアレッシィというデザインのものが今も並んでいました。
楽天市場 アレッシィオンラインショップ CDS-R
直線や真円などを多用するアウトライン、硬質なプラスチックのマットな仕上やステンレスのポリッシュな仕上げ、濁りやくすみのないクリアなカラーなど、どちらかというと私の苦手なタイプのデザインです。昔からそうでした。
私が作っているようなもの、自然素材のバスケットなどのその時の条件に左右される曖昧なアウトラインや微妙で地味な色とは対極にあるような感じです。
しかしそんなアレッシィからバスケットのシリーズが出ていまして、これがまたアレッシィらしく、バスケットらしくないバスケットでした。
2004年にフェルナンド&ウンベルト・カンパーナ兄弟がデザインしたシリーズ、「Blow up」です。
「バスケット」。
ALESSI アレッシィ Blow up バスケット FC02
少し深型の「シトラスバスケット」。
ALESSI アレッシィ Blow up シトラスバスケット FC03
大きめで広がった形の「センターピース」。
JU-ALESSI アレッシィ Blow up センターピース FC04
完全にフラットな「プレイスマット」。
ALESSI アレッシィ Blow up プレイスマット FC01
このほかにも傘立て、ミラー、マガジンラック、ウォールクロック、スモールテーブル、など普通のバスケットのラインナップにあるようなものが揃っています。
・・ところで、これは、バスケットなの?
編んでないけど組んであるから「編組品」にはなるのか。
最近ではスーパーの買物かごだってプラスチックで一体成型してあっても「かご」と呼ぶ。
かごの定義についてうるさく言いたいわけではなくて・・
柔らかい素材を使わず、曲線も使わない、というルールの中で、計算された「ランダム」さを表現した設計図をもとにバスケットを作るという可能性を実現していることに感動しているのです。
1年間バスケットを製作してみて思うかご編みの魅力のひとつに、バラバラだった材料があるルールにのっとって意味のある集合体になっていく、その「まとまり」が「和」を感じさせるということがあるように思います。
本来まとまりにくいものだから少し苦労してまとめても出てしまうイレギュラーが味などとも言われます。
こちらはアレッシィらしい表現をルールにして作り上げられたアレッシィらしいバスケット。そのポリシーが明快で強いので、普通にバスケットを編んでいて思う、材の端っこが飛び出さないようにとか、手に触れて痛いところがないようにとか、普通に「和」を目指す方法とかは比べても意味ないことですね。
さて2010年には「Blow up」シリーズに、バンブーコレクションが登場しています。
ALESSI アレッシィ Blow up バンブーコレクション シトラスバスケット FC03 WD
糊に浸したラフィアでジョイントしてあります。
香港などで見かける、竹の建築現場の足場のようです。
節の部分や色ムラもちゃんとあります。
これがアレッシィの製品だとはちょっと驚きです。
もしかしたらこの竹バージョンがステンレスのもとになっているのかも知れないですね。
面白いです。
関係ないけど思い出されたハンガーのカラスの巣。
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