あけびのかごバッグを探す。⑩最後に。

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かごやホームページより

こだし編み&リング手の涼し気なこちらのかごバッグは、”郷愁と古い文化からのもの作り”をテーマにさまざまな商品を製作販売されている「かごや」さんのもの。

item.rakuten.co.jp

山葡萄や胡桃のかご、自然素材のキッチン用品などたくさんのオリジナル商品が並ぶ中にあけびのかごバッグもあります。

作家さんとのコラボなどの1点ものもあるようですが、取り上げさせていただいた2種類のバッグは定番的に製作されているらしくレビューもたくさん書かれています。

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と、ここで気になるのは材料のあけびの産地なのですが、具体的な地名はなく「国産材」使用となっています。

今まで見てきたあけびのかごバッグはどちらかというと産地を積極的に表示していたので不思議に思いました。その点もホームページでご説明があります。

中国・福建省に自社工房を30年前からお持ちで、そこで日本産の材料を使って製作されているのだそうです。

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かごやホームページより

明るい環境で作業されている様子がわかります。

小出し編みのバッグも量産されています。

 

あけびのかごバッグについて、序章みたいなものを入れたら合計10回にわたって4月と5月で書いてきました。

あくまでも主にネット上の情報と本で調べ、一応かごの作り手としての目線で思うことも書き加えてはいますが、現地を訪れて取材するわけでもないので、「あけびのかごについて書く。」ではなく「あけびのかごバッグを探す。」というショッピングガイド的なタイトルにしました。

そんな買い手目線であってもやっぱり、この問題を垣間見てしまいます。日本国内で職人としてかごを作り続けることは難しいということです。

 

今回、私が見ることのできたあけびのかごバッグを取り巻く状況はこの先数年後どうなっているのか。変わっていかざるを得ないのではないかな、と思います。

作られるかごの形は同じであってもそれを商売として成り立たせる仕組みはきっと変わって行く。当たり前だけれど残っていけるものだけしか残っていけないわけで、そのためにどういう道が可能なのか、かごに携わる人ならみんな考えているのではないかと、思います。



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