もうすぐ完成、少し大きめの籐の手提げ。
籐の手提げを作って売っています。
秋冬は、下に向かってすぼまっている、逆に言えば上に向かって広がっている手提げを作ってきました。
この形、形はいいんですけど、中に入れて運ぶものが少ないとなんだかすごくガランドウなバケツ感が強くなるんですよね。
物が少ないならかごを持たなきゃいいし、バケツ感が強いのが悪いわけじゃないんですが、何かを運んだ帰りに空になるようなことは結構あってなんとなくそんなことを意識していました。
蓋のないオープンなかごバッグはたくさん物を詰め込んでるのが似合うと思うのです。大根が飛び出してるくらいが。
特にこの手提げはものを詰め込んだ上に、ふんわりと盛り上がる形で布などをのせた姿が一番バランスよくてかわいい気がする。
和装に合わせる小さいかごバッグで巾着がついた形のものがあるけど、そんな感じでもともと上に向かってすぼまっている形というのも落ち着いたいい形なのかもしれないななどと考えはじめていまして。
そんなわけで、もうすぐお目にかかります。上に向かってすぼまった、少し大きめの手提げです。まだ持ち手がついておりませんが胴体の試作品が完成しました。
こんな簡単な形なのに、ここに収束するまでにやっぱり紆余曲折ありまして主なところだけでも一応記録しておきます。
まずこんな感じでザクザク作ってみました。均等な太めのボーダーの柄にしたいというのは考えていたのでふつうのザル編みと2本で編むザル編みを交互に配置。途中、今回は案外すんなりできちゃいそうだなといつも思います。
でもできてみるとボーダーの幅が中途半端。傾斜の始まる位置も中途半端。あと編地が変わる境目の作り方(矢羽編み3段)が曖昧。
そこで境目を縄編み2段にしてみたがハッキリしすぎてよくない。曖昧にもどそう。
ボーダーを4段にして境目も矢羽3段に戻して傾斜の始まりはちょうど真ん中にして上まで編んでみた。いいけどちょっと三角すぎる気がする。
一番上の段は垂直に立ち上がるようにしてみた。ロケット的。悪くないけどピンと来ない。
結局緩めな角度で素直な形にしてみて完成、と思ったけど一番上の縄編み2段を型にはめたまま編んだので気持ち外に広がってしまった。
型から外して内側に倒しながら2段縄編みのやり直し。あまり変わったように見えないけど実物の表情はちょっと変わる。
籐は水で濡らせば柔らかくなって編みなおせるとはいえ、何回も何回もほどいているとケバケバになってくる。プラダンの型も微妙な角度で何度も作り直し。でもこういうことの積み重ねで表情がかわるので嫌になりながらもそういうことは気が済むまでやります。
もう少しです。なかなかクリーンで愛らしい手提げができる予感。夜更かしとささくれ指の毎日だけどね。
後日こうなりましたよ。
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