アルベール・アンカーの編み物をする少女

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絵画・映画・TVの中のかご
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19世紀のスイスの画家、アルベール・アンカーの絵に、かごを持つ女性を題材にしたものが多くあります。

写実的な油絵です。

やわらかい光の中で編み物をする女性。

アンカーの絵の大半がそうであるように、農村の質素できちんとした暮らしぶりを伝えてくれる絵ばかりです。

老人や子供を描いたものも多数ありますが編み物をする少女(女性)というテーマを好んで描かれている様子です。

そしてそのほとんどがかごを携えています。

出典すべて Wikimedia Commons

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上に広がったこのタイプはヨーロッパのかごとしてよく見かけるもの。

編み物用に使うのにほんとに適してますね。

おそらくヤナギのかごと思われます。

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外でも。

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小さい子も。

かごも子供用なのか、小ぶりなものです。

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お母さんも。

 

編み物に集中した伏目がちな表情を見せる女性たちが、穏やかです。

落ち着いた色合いの、しっかりした木綿の無地やストライプの普段着。

ふんわりした長いスカートや小さいスタンドカラーのネック、ひっつめた髪などが、いかにも19世紀の女性らしさを伝えます。

白く美しい肌と内向的な表情に、聖母子像にも似たオーラを感じました。

 

アルベール・アンカーさんはスイスでは大変有名で人気のある画家なのだそうです。

スイスのお国柄をあまりよく知りませんが、この優しい感じを見て、春香クリスティーンさんを思い出しました。




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