編組の丸い器を編むために②網代底の丸ざる
はじめて買った籐工芸の本の中に、ちょっとほかの作品とは雰囲気が違ってすっきりとしたお皿がありました。
チャレンジしましたが結構むずかしくて、写真のような完璧なかたちにするのは結局できなかったのですが、真ん中の作り目や、そこから渦巻き状に編んでいくやり方などは練習になりましたしその後の試作品づくりの参考になりました。
その時は気づかなかったのですがこれは竹ざるの特徴的な編み方ですね。甲州ざると呼ばれるものをよく見かけます。
ざるというと丸いざるでも編み方は畳の目のような縦横で組まれたものの方が巷には多いです。それが籐工芸の参考にできるかどうかは取り敢えず保留です・・
ざるそばで使えそうな大きさのものがビバホームでは100円台で売っています。お馴染みの「竹虎」さんでは1000円弱ぐらいから数千円まで。中で網代底のものはやっぱりしっかりしたお値段のようです。
竹の方の編み方の名前はわかりませんが、籐工芸の本にでているかごの作り方でいうと網代組、一本回し菊底(奇数組の縦芯を二本組ですくって編む)です。渦巻きの部分が直線の材料でできるのが不思議ではあります。
竹の断面をカマボコ状にして水切れを良くしてあるそうで、ざるであるからには水を切るという目的があるから籐のかごでよく使う米字組や十字組のように真ん中に材が集中する作り目はしないで、放射状のものでも中心が網代なのですね。
大きさや深さでいろいろな用途がありますがこれはスズ竹のそばざる。この続きで縁部分を高く編み上げて行けば米とぎざるとか水切りざるなどの深ざるになります。
出典:竹虎
やっぱり涼し気。竹の美しさですね。
でも籐工芸で真似をするのもいいと思います。上手ければ。
断念してる。(今年の春ごろ)
断念してる。(今年の春ごろ)
下手すぎる。(今年の春ごろ)
籐でやるということは形の上での真似でしかなくて、ざるとしての機能は持てないし邪道となのかなという考えも頭をよぎるけれど、美しいデザインに尊敬を込めて、参考にしていけばいいんじゃないかとか、さらに籐らしさを考え併せていければいいのかなとか考えています。
似たものに会津地方のマタタビ細工のざるもあります。マタタビという植物はとてもざるに適したものなのだそうです。竹とは違う色とマットな質感がまた素敵。
出典:hitofushi
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