松本みすず細工のバッグ。伝統の再生に期待します。
「みすず細工」、というスズタケの割竹を編んだ工芸品は、昔から長野県の松本で作られてきました。
もともとは竹細工で有名な岩手県二戸の鳥越地区から伝わったものだそうで、素人にはわからない違いがあるようですが、ちょっと見には鳥越編みとよく似た細かい編み目です。
明治期に生産のピークを迎え、アメリカなどにも盛んに輸出されたそうですが、最後の職人さんが2009年に亡くなり、一旦は伝統が途絶えたかたちとなりましたが、2011年に松本市によって伝統を再生し保存していくプロジェクトが始められていて活動が続けられているようです。
matsumotomisuzuzaikunokai.naganoblog.jp
松本市のホームページに、このみすず細工に関する記事がいくつか掲載されていて展覧会や作業風景の写真を見ることができます。
他の地区の竹工芸でも見られる行李類やかご類ももちろんあるようですが、私が惹きつけられたのはこのバッグ類。
輸出用が多かったせいでしょうか。洋風な感じもしますよね。
いいなあ。留め具の部分、普通なら金物で作られることが多いと思われる部分も全て竹製に見えますね。
西洋的なバッグのフォルムと和風の素朴なやさしさがうまく融合しています。
出典すべて:松本市公式観光情報ポータルサイト新まつもと物語
このボストンバッグの形は、柔らかさと強さを併せ持つ素材でないと成立しないフォルムだと思います。
こちらの形も他で見たことがなかったように思います。
こちらは金物が使われている立派なバッグ。染め分けられた竹による模様も素敵です。
youkoso.city.matsumoto.nagano.jp
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