片柳草生さんの本「暮らしのかご」と私

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素敵な本がありました。片柳草生さんの「暮らしのかご」です。

落ち着いた雰囲気の表紙です。

少し前の本なのかと思いましたら今年の春の出版でした。

流行りの感じがなくて昔の「暮しの手帖」みたいです。

 

 

片柳草生さんは、編集者として 

 白洲正子の世界

名碗を観る

著者として

手仕事の生活道具たち

手仕事の贈りもの

などを手がけていらした方です。

 

取材で出会ったかごの作り手の話、使い手として昔ながらのかごを仕事で使う人の話、かごを愛好し蒐集してきた目利き達の話、今の時代のかご作家たちの話、世界と日本のかごに関する解説、かごを見たり買ったりできるお店や施設について、などなど、 

あっさりまとめてしまうには適さない内容がつまっていました。

かご編みについて、日本の人々の暮らしの中で続いてきた歴史を踏まえてこれからを考える視点を感じました。

 

 翻って、かご編み人としての私はぽっと出です。

「昨日今日」の「ハンドメイド作家」です。

「暮らしのかご」で拝見する本物の方たちに比べると顕著です。

まだ少し躊躇しつつ名乗ります。

もう若くもないのに去年の暮れに思いついたことを今年のお正月に宣言して春先に開始しました。

使う材料の生産地に住んでいるのでもなければ名人に弟子入りしているわけでもありません。

かご好き女子ですらなく、「丁寧な暮らしをする人」でもありません。

 

しかしふとしたきっかけで少し歩きだしてみたらなぜかどんどん前へ進めました。

知らなかったことをたくさん知り、このブログに書いているのも全て心を動かされたことばかりです。

そのようにしてこの本とも出会えました。

自力では垣間見ることすらできなかった世界がそこにあることを教わります。

 

どこまで行けるのかはわかりませんが行けるところまで行ってみます。

そういえば、どこまで行けるかわからないけれど、行けるところまで行ってみると言ったのは初めてではありませんでした。

かご編み以前も、そんなことをブツブツ言いながらウロウロしていたのでした。どちらの道も、まだ到達点がはるか遠いところです。

 

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