日焼け色のオプション。
籐のトート、少しずつご注文いただいています。
昨日の夜の編みあがり。
2つのうち後ろの方。白っぽい方です。
手前は見本として自分で持っていてたまに使ったりするやつ。
作ってからだいたい2か月たっています。
この写真はわかりやすく差が出ていますが、どちらもまだまだ、「白い。」
1年くらいは「白いね。」って感じの色です。単体で見ると特に。
でも比べると違うんです。
編みたての、しかも試行錯誤の編み直しとかをしてない、まっさらの籐で編み上げたかごは、水分を多く含んだ透明感のある白さです。
羽化したての蝉とか、人間の若い人の瑞々しさとか、いろいろたとえを思いつく。
2か月たった方もまだまだ白いかごではあるけれど透明感は消え、ものとしてそこにある感じ(存在感?)が少しずつそなわってきています。
・・・というような観察を含めて、どうでしょう。
微妙でナイーブか。
そこを楽しんでいただきたい気持ちもあるけれど悩みどころでもあります。
夏の太陽のもとへ、海へ山へ、ガンガン持ち出してもらえるかというとやっぱりためらってしまうのではと。 多少の汗も汚れも気にせず、というわけにはなかなかいくまいと。
ということで今年も「日焼け色」をオプションとして並べているのです。
少しだけ赤みがかった薄茶。
3年くらい経過した感じの色です。
この薄色の着色も試行錯誤していて、ウッドオイル→ダイロン→みやこ染→ワンダー水性と使ってきましたが今回は「柿渋系」。
柿渋の赤さをおさえて作られた天然染料らしい。本来はもっと濃くして使う建築用のものをものすごく薄めて使っています。
今までの方法も目指しているところは同じで、色としてはそんなに変わらないのですが、色を作るのではなくて植物から採れた色をそのまま使うというのがプリミティブでうれしい。
乾いた感じのいい色です。
この仕上がりも、単体でみると無着色に感じられるくらいの色ではありますが、それでも比べるとやはり存在感が3年分くらい増していて、その分汚れることなどをそれほど気にせず持っていただけるんではないかと思います。
振り返るとバスケタルで最初の夏に出した手提げは白いままでした。
その秋からやや濃い色をはじめ、次の春には薄色をはじめて、白いままのものは封印していたのですが、3年目の去年の秋から復活させました。
白いのだけに戻して以来、なかなか売り上げが伸びないような気もする。
でもみんなが色オプションをご希望されるかというとそうでもない。
だから・・・今の結論としては今のスタイルでブツブツ言いつついくのだと思います。
だからこそ今年の夏だけで壊れたり飽きたりせず長く持ってもらえるものを作らねばとも思いつつ。
《追記》
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