塗装について。①油性オイルステイン

moribasket
製作・商い 2015
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無塗装の籐ってかなり白いものです。

はじめて自分で編んだとき意外なほどだと思いました。

見慣れない白さ。

「無塗装」というより「未塗装」という気もしてしまうんですよね・・・

 

これまであまり意識せずにみてきた籐のものは、自然な塗装をしてあったり、経年変化の色がついていたり、もしくは今はやりの紅籐など蔓のままのものだったりしていたのだと思います。

 

見慣れの問題だけなら、見慣れたらいいとも思います。この色で、この色だから素敵なものを作ればいい。

しかし秋冬にはもう少し温かみのある色でないと服装に合わない気がする。

塗装は一つの大きな課題でした。

 

 

籐の編み方の本はあっても、着色について書かれたものはほとんどない。

染色はかなり大変そうだし自分が目指すイメージではない気がする。

 

そもそもあまり見かけないものではあるけれど、できないわけでもないだろうと塗装の方法を検討しています。

籐も木材ではあるので木部用、木材用の塗料から探すことになりますが、若いころ建築事務所で働かしてもらっていたことがあって室内の木部の仕上の種類はとてもいろいろあってそれぞれの差異は理解できていなかったことを思い出します。

ペンキ(ラッカー?)と言われるもの以外にもオイルステイン、ニス、ウレタン、ワックスなどなどいくつかの名前を思い出しますが・・・

それぞれに水性と油性があったり着色用か否かという差があったりツヤ有かツヤ無しか、 自然塗料とうたわれているものとそうでないものとか、塗装というより「仕上」という範疇のものもあったり。

 

今回は着色という目的があるのでそのために一般的と思われるオイルステインをまずは試してみることに。

オイルという名がついていても水性と油性があることに驚き。水性のペンキが扱いやすいことは知っていたので水性がいい!と思ったのですがなんと水性オイルステインはそれだけでは仕上がらないとのこと。色落ちしてしまうのでその上にニスを塗るとなると手間もかかるし塗り込めた感が出てきそう。

というわけで油性のオイルステインを買ってみた。

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カンペパピオ製の「オーク」

出来上がりがこれ。

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どうでしょう。写真だとそこそこ見れますが・・・実物の印象は「これはないかな。」

籐は吸い込みやすいのか、吸い込んでしまって色としては濃くはない。縦の繊維に沿って縞になる。原液のままだと編み目の奥まったところにはなかなか入っていかない。塗り残しがあるせいかもしれないけど乾いた感じ。

 

薄めると少しは良さそうだけど油性なのでうすめ液も油性ものを使わなければならない。油性の塗料の扱いづらさ、匂いや洗浄の大変さもある。

それらをクリアできないことはないと思うけど、普通の平面的な木材のように木が生かせるわけでもなくて意外と均質な仕上がりになってしまうのなら、あけびかごの色だけ真似しただけ、みたいになってしまう。「自然じゃない茶色」って全然素敵じゃない。

 

・・・というわけでまた仕切り直しです。

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