「麒麟がくる」明智光秀の着物の柄について

moribasket

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大河ドラマ「麒麟がくる」見ていらっしゃいますか。
長谷川博己さんが明智光秀を演じていますね。

まだ3話目が終わったところなので若い時代の光秀。
舞台は美濃の明智荘の緑豊かな田園風景です。
それに合わせるように光秀が着ている着物も鮮やかな緑色で、
この柄です。
白い波状の縦縞によって、紡錘形が規則的に作られているような柄です。

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私としてはやはりこれを見過ごすわけにはいきません。
よろけ編みに似ていますので。
(バスケタルでよく使っている編み方です。)

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たしか初登場の時からこの着物で、1~3話では普段着としてずっと着ていました。

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しかも2パターン。

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「麒麟がくる」のウェブサイトに、衣装担当の黒澤和子さんの記事があります。
↓こちら。
衣装がカラフルで華やかな理由とか、色彩や柄にキャラクターの生き様を込めるというようなことが書かれています。もとになったイラストも見ることができます。
きっとこの柄を明智光秀に着せたことにも深い意味があるのでしょうね。

ところでこの柄、和服の柄として名前があるのではないかなと思い、ちょっと調べてみました。
「よろけ縞」という名前はやはりあるようです。
↓「和服 よろけ縞」の画像検索結果
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でも波線の具合とか並べ方とかは必ずしも決まってないみたいです。

よろけ縞(よろけじま)とは - コトバンク

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - よろけ縞の用語解説 - 縞柄の一種で,縦の線が蛇行しているような模様。織りでは曲斜文織といい,経,緯3本以上の糸を上下に組合せて連続させたもので,織り上げてから緯糸を針の先でよろけさせ,布目に曲斜文線の縞をつくる。したがって横縞が普通であるが,染縞の...


それよりも、調べる過程で目に入った「立湧(たてわき、たちわき、たてわく)」というのの方がむしろ近いようです。
↓「柄 立湧」の検索結果
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「向かい合った2本の波状曲線によって構成された幾何学模様」ということなのでまさにこれです。
格式が高く、縁起の良い柄でもあるようです。正倉院の宝物にもよく見られたり、平安時代以降の公家の装束に用いられた「有職文様」のひとつでもあるとか。
意味についてはいろいろな書き方がされていますが、雲が湧き立つ、水が湧き上がる、水蒸気が立ち昇る、陽炎が立つ、などなど「勢い」を感じます。
気象の豊潤を映しているような感じ。

立涌(タチワキ)とは - コトバンク

デジタル大辞泉 - 立涌の用語解説 - ⇒たてわく

若き光秀の初登場の衣装として、「よろけ縞」を選んだというとちょっと皮肉な目線があるのかなと思ってしまいますが、「立湧」を選んだということになればなんだかこれから豊かな未来が待ち受けている若さを表している感じがします。
萌えいづるような明るい緑色なら尚更。

予告によると4話では違う柄を着ているみたいで、これから物語が進むにつれて柄も変わっていくのか、それともこれからもたびたび「立湧」「よろけ縞」を見られるのか、気になってきました。

かごもそうですが、私がこの冬こればっかり着ているキルティングのコートもこんな柄。

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「立湧」の瑞々しさにあやかりたいけれど、もはや多少の「よろけ」も受け止めなければ致し方ない今日この頃。
「よろけ編み」はもう定着している名前だしこれからもこれで行きますが「立湧」という名前の素敵な意味も覚えていたいと思います。

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Posted bymoribasket