「大きめの四角いバスケット」できました。

moribasket
製作・商い 2021
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大きめの置きかごのオーダーをよくいただくようになりました。

バスタオルが入っていますがこの時いただいたオーダーは食器やカトラリー類を入れて棚に置くためのかごでした。


つい先日完成した「A4用紙の入るかご」(=バスケタルとしての最大底面のかご)とほぼ同じ底面積、高さを2倍くらいにしたものだったので以前だったらお断りしていた大きさです。
でもちょうどこのころ「矢羽透かし」という模様をバッグで作っていまして、かなり丈夫な編み方なので置きかごにしたいと考えていたのでした。

できたもの。
だいたい想像していた仕上がり。

P1210336sc400.jpg


四角い形を作る、ということにおいてこだし編みとはまた違う難しさもありました。

この時に矢羽の模様部分とは別に縁編み部分も今までより丈夫になるような仕様にしました。
・折り返しの時に巻き込む芯を1本から2本に
・折り返し後に入れる2本縄編みを1段から2段に
です。

籐の丸芯の材料はとてもしなやかで柔らかく、私が使っている2mmのものは特にそうなのでいろいろやってみてもガチガチになることはなく動かせばユラユラと形は変わりますが、置いて使うには充分なものになったと思います。

そしてその後に(なんというタイミングの良さか)今度はこだし編みで同じくらいのかごのオーダーをいただきました。
この時すでに、矢羽でやったことプラスまだできることあるなと考えていたので、「やったことないけどやってみたい」パターンの、ちゃんとできたら出品しますという形でオーダーをお受けしました。

ここで加えたさらなる工夫は(いつものこだし編みとの差異で)
・上端下端の3本縄編みを2段から3段に
・上端下端の3本縄編みと2本縄編みの間で縦芯を「よろけさせる」。
(「よろけさせる」、はもちろん一般的な使い方ではなくてバスケタル語です。「よろけ編み」ができていく過程と同じように、2本取りの縦芯を左右に分け、隣の縦芯と新たなペアを組ませて進むことを指しています。

立ち上がりや縁編みで縦芯をぐるっとひっくり返しているバスケタルのかごでは、どうしても胴体で縦芯が斜めに倒れてしまいやすく、それを防ぐために縦芯を「よろけさせる」のが有効と気付いてからは上端下端だけでなく底編みでも施しています。それが模様の見た目だけでなくて編み目が安定して丈夫になることにもつながるようなのですね。こだし編みにも有効でした。)

参考:よろけ編み。

P1190739sc2.jpg

出来上がったのはこちら。


こちらは衣類の収納ということでのご用命でした。
いわゆる脱衣かごとしてはやや小さめ。
今までのこだし編みのかごと比べるとかなり作りのしっかりしたかごとなりました。

持ってみた図。


バタバタと遅れていたブログの更新をしてやっと追いつきました。
12月です。
こうしてみるとなかなか充実した1年だったような。
(あとは12月のクリスマスシーズンにどっとご注文をいただけるのなら。)

コロナによるネット通販特需であったらしい昨年(もちろん自分の働きが今年よりうまくいっていたのかも知れません。)と比べるとご注文数は落ち着いています。
でも一応途切れることはなく手を動かしていることができました。
やりたいことはまだまだあり過ぎる。
多分続きます。



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