籐の経年変化について

moribasket
製作・商い 2021
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写真は私(バスケタル)がわりと初期から作っている「箱 1」です。

左端は約4年前に作ったもの、真ん中が約3年半前、右端が最近(撮影した前日)作ったもの。結構はっきりと差がでていますよね。

最近のインスタにも書きました。

『私の今の実感。
作りたての白さが、1年間くらいはそれなりに濃くなっていても単体で見ていると気付かず、2年経ったくらいであれっ結構変わってきたなあと思い、4、5年過ぎるともう「白い」かごでは全然なくなっているという感じです。
最初はほんとに羽化したてみたいなのよ。
在庫を持たずに受注製作だからこそ見ていただけるところでもあります。』

画像1

「丸芯 」は、籐の蔓の皮を挽いて中身だけにしてある材料です。なので、新しい材料で編み上げたばかりの時は、被膜がなくて白く柔らかく、皮膚呼吸しているような表面をしています。若くて瑞々しいのです。

色の変化はゆっくりで、そのかごだけを見ているとなかなか気付きません。でも出来たてのものと比較すると2か月くらいしか経っていなくても差がわかります。( ↑ 写真は半年くらいの差かな。)だんだん色が濃くなると同時に含有水分が減っていって、表面が少しずつ被膜っぽくなっていきます。それでも手触りの柔らかさと弾力性は残ります。

お店に並んでいる籐のかごやかごバッグは、ニスなどの塗装がされているものが多いと思います。汚れやすさを気にしたり、白すぎることによる何かを案じたり、理由はいろいろありましょう。まれに松野屋さんお取扱いのもののように、今では珍しい丸芯で無塗装のかごバッグなどもあってそれらは生成り色ではありますが、産地直送でもない限り「出来たて」の「本当に白いかご」とはちょっと違います。

その点うちのかごはいつも作りたてを新鮮なうちにお届けしています。(完成までに時間はかかりますが。)

作りたての白さから変化する様子を見てもらうことはなかなか得難いことだと思うからです。

2年くらい前までは、私も「白さ」を気にして薄い色の塗装や染色をしたものも作っていました。(過去のブログでたくさん書いています。試行錯誤にかなり時間を費やしました。)なかなかいい感じにできていたとは思いますが、2020年からはそれらは全く無しにしました。

以前は世にあるお洒落なかごを意識して、白いままでは頼りなくてお洒落じゃないと感じていたのだと思います。でもこの材料としばらく付き合っているうちにそういう感覚は薄れました。この材料がそのままで生きるデザインを目指そうと思います。そういうものなかなかないですし。

少しだけ気を使わせるところがあるけれど、柔らかく呼吸しながらだんだんと大人になる奴です。いろいろ含めて付き合い続けていただけるものを生み出さないとな、と思いながら作ります。

かご編み歴が6年ほどなので、7年以上経ったもののことはまだ語れません。そして始めたときにすでに若くなかったので、この先何年後までのことまで語っていけるのかわかりませんができるだけわかり次第お伝えします。

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